メイクブラシのその前に。
前回(2018.02.26)の続き
今日は、ブラシについて私なりの判断基準を書こうと思ったのですが。
その前に、私の考え方というか、大前提としている事を書いておいたほうがいいなと思い、そんな記事にしていきたいと思います。
これはブラシ選びに限らず、私の考え方の基本スタイルのようなことなので、お付き合いいただけたら嬉しいです。
さて。
巷ではよく、メイクはツール次第☆とか、
良いツールを使うと仕上がりが全然違う☆
とか言いますよね。
メイクアップアーティストさんのアドバイス(というか格言?)として、メイクブラシはよく紹介されています。
世の中には、思わず唸るような素晴らしい品質のものや、目からウロコの珍しいブラシまで様々あります。
それらは確かに、「良いツール」で間違いない。
間違いないんですけどね。
だからといって、その素晴らしいツールなら、誰もがみんな、いきなりメイク上手に!なんて事には、残念ながらならないですね。
逆に言えば、メイク上級者の方々や元々のセンスがいい方なら、付属のブラシレベルでもやっぱり上手に仕上げられているし、良いツールなんか使った日には鬼に金棒でしょう。
一流寿司屋の包丁さえ使えば、いきなり一流の刺身がおろせるようになるのかって話ですよね。
道具は使いよう。
技術がなければそれなりで、技術があるならぐんと力が発揮される。
そんなもんだと思います。
なので、メイクはツール次第だよ☆説には、技術や知識面は含まれておらず、プチプラコスメでも発色が良くなるよ~くらいのもんだと感じています。 これさえあれば誰でも簡単に~なんておいしい話、初心者こそ食いついてしまいそうなのにね。不親切。
かくいう私こそが、ブラシの優劣もわからない時分にがっつり食いつきまして、たっかいブラシを買いに走りました。
で、完全なる技術不足の現実を思い知った次第であります。
なんか、全然思い描いた仕上がりじゃないんだけど。何がそんなにいいのさと。
こりゃ立派なブラシだけあってもだめだわ。出直そう、と痛い学習をしたんです。笑
(ちなみに、一度は完敗したたっかいブラシですが、今になってコツを掴めました。)
それが「良い」かどうかは、自分にとっての良いでなければ意味がなく、多角的に見なけりゃわからないってことなんですよね。
①使う人のレベル
②道具としての質(素材的な意味と機能的な意味)
③使うコスメとの相性
④求める仕上がり
さらには手入れのしやすさとか、価格面とかもね。
例えばパウダーブラシだったら、だいたい¥15,000位の灰リス毛なんかを選べば上々レベルの品と言えると思うのですが、毎日使えるベーシックなアイテムですし、まさに上質で良いツールという感じ。
ですが、相性でみてみると、ルースには最高のブラシでも、硬めのプレスト相手となるとてんで駄目なものも出てくる。
というのも、灰リスの毛は繊細で柔らかすぎて、プレスが硬いと全然粉が取れないんですよね。無理やり擦りとっていると、毛が負けてだんだん擦り切れてしまいます。
そんな場合には、山羊毛やミックスタイプなどの方が相性が良く、硬めのプレスト愛用者にとっての「良いブラシ」はこちらだと言えるんですよね。
何を良いとするかは、多角的な要因にかーなーりー左右されるので、 この人にとっての良いものとあの人にとって良いものは全然違う可能性が充分にあるんです。
さらに言えば、その時代のトレンドが変化すれば、良いとされるものも変化していきますしね。
要するに、「質の良いものは確実に存在する」けども、「万人にとって唯一の正解は存在しない」と考えるのが一番まともなんじゃないかと思うんです。
こういうのって広告でよく使われる、「この春、トレンチがなきゃ始まらない!」みたいな、思わず気になってしまうキャッチーな手法なんですよね。トレンチ持ってないとやばいかな?って不安になるような、トレンチがあれば速攻で素敵になれるかも?と期待をくすぐられるような。
美容、健康、ダイエット系なんかでも頻繁に耳にするパターンですね。
どうかもう、引っ掛りませんように、私。
知識が少ないうちは、地道にトライ&エラーを繰り返すか、参考にしたい人をある程度絞ると良いと思います。
世界的に活躍するエッジの効いたアーティストさんなのか、カジュアルなイメージのブランド専属アーティストさんなのか。ドメブラの販売員さんなのか、コンサバ系ブランドの販売員さんなのか。
一括りでプロのアドバイスだから・・・と盲信しても、一本3万円のブラシを推してるメーカーもあれば、指付けを勧めるメーカーもありますから。
スタイリッシュな提案をしてくれる方もいれば、保守的な提案をしてくれる方もいますから。
あなたの好みに合った人を参考に、それを叩き台として試行錯誤するのが満足への近道となるのではないでしょうか?
万人にとって唯一の正解があるかのような錯覚は、本当にただの錯覚です。
ツールひとつで赤の他人が違いに気付くほど大それた変化はありません。
ブラシが欲しいなら探すもよし、指がいいなら指もよし。
メイクしたいならするもよし、すっぴんがいいならすっぴんもよし。
ということで、大好きなブラシの話のはずが、なくても構わんという雰囲気まで醸してしまいましたが。
「万人に共通する唯一の正解はない」という唯一の真実を前提とし、私のおすすめするものは、あくまで私にとっての良いものだ、というお話をさせていただきました。
次回からは、自分の好きを全面に押し出していきたいと思います。笑
あ。
余談ですが、ビューティーブレンダー系のスポンジは、「あっ違~う💕」とかわりと簡単に思ったんだった。
リアルテクニクスの安いやつでも大満足したよ!
万人にオススメ。笑